2014年5月13日火曜日

Le Martyre de Saint Sébastien 聖セバスティアンの殉教


St Sebastian Tended by the Holy Irene by Nicolas Régnier
photo credit: Ferens Art Gallery
ローマの聖人・セバスチャンが好きです。一番スタンダードなのは立ったまま体中に矢が刺さり、死の苦痛と殉教の恍惚の狭間のエクスタシー溢れるシーンかと思います。高校生の頃セバスチャンの美しい順境画を見ようとgoogle検索したところ三島先生の勇ましい写真たちが出てきてショックを受けたのが懐かしい思い出です。この絵は最近初めて見ましたが今まで見た中で一番現代的な美青年ですね。
 張り詰めたエロティズムは影を潜め、苦痛の影も無い安らかな官能性…。宗教画が描かれていた当時から彼の肉体はパトロンたちの欲望の対象だったそうです。解き放たれても欲望される男性像の正に象徴。被写体の聖性が増せば増すほど罪深くて最高です!


 デレク・ジャーマン監督の映画『セバスチャン』を先日やっと観ました。監督の『カラヴァッジョ』が大好きなこと、ずっと昔にこちらの記事を読んでから観たくて仕方なかったことから日本語版を待ちきれず英語版を注文。画面のカメラワーク随所に監督の欲望のまなざしを感じました。こういう作品そのものだけでなく視る側の息吹を感じる作品がとても好きです…(鳩山郁子先生の漫画もとても外からの視点を感じる作品です)。形の良い臀部、しなやかに伸びた脚、そういったものが美しい構図で切り取られています。
 芸術と猥褻の問題が話題になると、監督を思い出して芸術から猥褻を切り離せない魂それ自体が既にアートだしロックだなぁと思います。エロスも人間性の本質だよね…。

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